フィギュア原型制作にオススメのサーフェイサー

※旧ブログの記事の改訂、再掲載です。

私が使っているフィギュア原型制作にオススメのサフを紹介します。
ロックさんのプラサフグレー「029-1940」です。

サフ

一般的なプラモ用のサフと比べて優れているのは以下の点。

食付きが良い(剥がれにくい)
塗膜自体が硬い(磨きやすい)
◯傷が良く埋まる(磨き作業が少なくて済む)
◯乾燥が早い(待ち時間が少なくて済む)
◯量が多く安い(普通に嬉しい)

早く安く原型が出来るので、時間もお金もかかるフィギュア制作においてかなり利点があると思います。
しかし、良い事ばかりではなくやはりデメリットも存在します。

溶剤が強い(健康に良くない)
◯販売店舗が少ない(手に入りにくい)
◯噴射が強い(吹き付け過ぎてしまいやすい)
◯傷を埋める力が強過ぎる(形がダレやすい)
◯乾燥が早過ぎる(塗装面がザラつきやすい)

かなり利点があるサフなので、デメリットは相殺しメリットだけを享受したいですね。
私がとっている対処法を紹介します。

溶剤が強い
しっかり換気することが大事です。最低限排気装置は設置しましょう。
ガスマスクも効果的です。

◯販売店舗が少ない
必要になる前にちゃんと買っておけば、手に入りにくいことも問題になりません。
SSペイントさんアマゾンさんで購入できます。

◯噴射が強い
◯傷を埋める力が強過ぎる
◯乾燥が早過ぎる
この三点については2つほど対処法を紹介します。

●対処法1:吹き出し口交換
このロックさんのサフ、元々は広い面に吹き付けるためのものなので、非常に塗料の噴射が強いです。
そのため、フィギュアのパーツという10cm以下の小さいものに吹き付ける時には吹付け過ぎてしまいがちで、形がダレてしまったり、酷い時には塗料が垂れてしまったり、窪んだところに溜まった塗料に気泡が発生したりという失敗を引き起こします。

また、円錐状ではなく扇状に噴射されるので、スプレーを動かす方向次第で狭い範囲に集中してしまい、あっという間に吹き付け過ぎになってしまう危険性もあります。

これを解決する方法のひとつがこれです。

吹き出し口交換

左が元々付いていた吹き出し部分のパーツ。
右が一般的な模型用塗料等のスプレー缶から取ってきた吹き出し部分のパーツです。
模型用スプレーの吹き出し口に変えることで噴出を弱くし、吹き出しを円錐状にすることが出来ます。

噴射が弱く円錐状になることで近づけて吹き付けることが出来るようになるので、塗装面に到達する前に溶剤分が揮発してザラつくことが防げます。

ただし、この方法も完璧ではありません。
噴出量を完璧にコントロール出来るわけではないこと、先にガスだけ無くなったりとキレイに使い切れなくなる場合があること、という点に注意が必要です。

●対処法2:エアブラシで吹く
噴出量をコントロールするためにはエアブラシを使用するしかありません。
エアブラシで吹き付けることが出来れば、吹き付け過ぎてしまうこともありませんし、小さいパーツも吹き付けやすくなります。
塗装面のザラつきについても溶剤の量や風量、風速をコントロール出来るため抑えることが出来ます。

ただ、この方法は実行するまでが難しいのです。
難しい理由としてまずは、エアブラシハンドピースの口径が問題です。
エアブラシは口径が小さいほど細かい塗装に向いていて、口径が大きいほど広い面の塗装に向いています。
サフは細かいキズを埋める効果を持たせるため細かい粒子が入っています。よく使われている口径0.3mmくらいのものでは塗料の中の粒子が通りにくいのです。溶剤を多めにして塗料を薄くすることで吹き付けられますが、口径0.3mmのハンドピースではザラつきが出やすく上手く吹き付けられませんでした。
この方法をメインにするならば、口径の大きい物を用意する必要があります。

私が使っているものはこういったものです。

サフ用ハンドピース

アネスト岩田さん

  • HP-TH(ハンドピース本体)
  • HPA-CB3(大容量カップ)
  • HPA-TG(トリガーグリップ)

この3点を組んだものです。

ロックさんのプラサフエアブラシ塗装するのが難しいもう一つの理由は、エアブラシ塗装用に瓶売りなどの形態では手に入りにくいということです。
スプレー缶から中身だけ出して使うか、元々の用途である車等のボディ塗装用のものを購入するか、になってしまいます。
車等のボディ塗装用なので量が多いのが困りものですが、共同購入をするなどの方法がいいかも知れません。

■ロック ラッカープラサフ プラチナムグレー 029-1940
ドロドロの状態ですので、必ず溶剤が必要です。

■ロック ラッカーシンナー 016-5123
なんと16リットルです。
使いきれません。
代替品もいろいろあるようです。

■016-5123代替品
これは使ったことはないのですが、サフの販売ページからリンクされているので使えるようです。

ロックさんのプラサフ「029-1940」はオススメです。
まずは気軽に始められるスプレー缶からお試しください。
私は二度とプラモ用には戻れません…

ちなみに、
プラモ用のサフではありませんが、タミヤさんのプラ材に吹き付けましたが、問題ありませんでした。

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